【札幌】モエレ沼公園のモエレ山に自転車で登った|原田マハの小説を読んで行きたくなった

モエレ山の頂上から見た朝もやの札幌と、モエレ沼公園のガラスのピラミッドに立てかけたロードバイク 自転車・輪行旅
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ある日曜の早朝、札幌駅から丘珠空港まで自転車で走りました。この記事は、そのうち「モエレ沼公園」の話です。

行き先はいくつかあったのですが、いちばん行きたかったのはモエレ山でした。

理由は、いま読んでいる本です。

札幌駅からモエレ沼公園まで、片道12km

札幌駅からモエレ沼公園までの自転車ルート(Googleマップ)
札幌駅からモエレ沼公園まで、自転車で約12km・53分(Googleマップ)

ルートはこのとおりです。札幌駅を出て北海道大学の横を抜け、環状通東から北へ。片道およそ12km、自転車でちょうど1時間弱です。

坂はほとんどありません。以前走った札幌から定山渓へのライドが片道30kmだったので、その半分以下です。札幌で自転車に乗り始めたばかりの方でも走れる距離だと思います。

札幌駅の構内を、自転車を押して歩く

早朝の札幌駅南口とロードバイク
スタートは札幌駅の南口。早朝なので人がいません

スタートは札幌駅の南口でした。目的地は北なので、駅の構内を自転車を押して通り抜けます。

札幌駅北口の構内。自転車を押して通り抜けた
札幌駅の構内を、自転車を押して南口から北口へ

これが、妙な気分でした。

いつもは歩いて通る場所を、自転車を押して歩く。それだけのことなのに、いつもの札幌駅が、少しだけ違う場所に見えました。

北大のクラーク像は、羊ヶ丘よりよかった

早朝の北海道大学、クラーク像とロードバイク
誰もいない早朝のクラーク像

北海道大学の構内を抜けていきます。早朝なので、人がほとんどいません。

そしてクラーク像。

正直に書きます。羊ヶ丘展望台のクラーク像より、こちらのほうがよかったです。

羊ヶ丘のほうは有名で、いつも人が並んでいます。こちらは静かで、木立に囲まれていて、目の前まで自転車で行けます。

でも、いちばん惹かれたのは眼差しでした。

うまく言えないのですが、目に力があります。こちらを見ているのではありません。その先の、もっと遠くを見つめている。

誰もいない朝に、その顔をひとりで見上げる。人が並んでいる場所では、この時間は持てません。

早朝の北海道大学総合博物館
北海道大学総合博物館。開館前の静けさがよかった

総合博物館の前も通りました。開館前なので中には入れませんが、建物だけでも見る価値があります。

イチョウ並木は、まだ緑でした

緑の葉をつけた北海道大学のイチョウ並木とロードバイク
9月上旬のイチョウ並木。黄葉にはまだ早い時期でした

イチョウ並木も通りました。北大といえば、ここを思い浮かべる方も多いと思います。

ただ、9月上旬なのでまだ真緑です。これはこれで気持ちがいいのですが、金色になったころに、もう一度走りに来たくなりました。

「150th HOKKAIDO UNIVERSITY」の垂れ幕が下がる北海道大学構内
構内に下がっていた「150th」の垂れ幕

構内には「150th HOKKAIDO UNIVERSITY」の垂れ幕が下がっていました。走っていると、こういうものが目に入ります。

朝もやのモエレ沼公園

朝もやに沈むモエレ沼公園のモエレ山
朝もやの向こうにモエレ山

モエレ沼公園に着いたのは、6時半ごろでした。

イサム・ノグチが設計した公園です。ゴミの埋立地だった場所が、まるごとひとつの彫刻になっている。言葉で説明されるより、来てみたほうが早い場所だと思います。

この日は朝もやが出ていました。モエレ山の輪郭が、白くぼやけて浮かんでいます。

モエレ沼公園のガラスのピラミッド
ガラスのピラミッド。人がいない時間帯です

ガラスのピラミッドも、誰もいませんでした。

早朝ライドのいちばんの贅沢は、これです。有名な場所を、ひとりで独り占めできる時間があります。

本を読んで、モエレ山に登りたくなった

ここに来たかった、いちばんの理由です。

いま読んでいる原田マハさんの『丘の上の賢人 旅屋おかえり』に、モエレ沼公園が出てくるのです。イサム・ノグチが設計した公園として、そして物語の舞台として。

作中に出てくる「丘」が、このモエレ山です。

読んでいるうちに、どうしても自分の足で登ってみたくなりました。

モエレ沼公園が出てくる小説です

モエレ沼公園のモエレ山に続く道とロードバイク
モエレ山。頂上まで道が続いています

そして、登りました。

モエレ山の頂上の石畳と、眼下のガラスのピラミッド・モエレ沼、朝もやの札幌市街
モエレ山の頂上から。石畳の先にガラスのピラミッドとモエレ沼、その奥に札幌の街

頂上は、一面が石畳でした。

太陽が、白い円のまま浮かんでいます。朝もやが濃くて、輪郭がぼやけている。眼下にガラスのピラミッドとモエレ沼、その先に札幌の街がうっすらと広がっていました。

本の中の丘に、自分の足で立っている。そう思うと、少し不思議な気持ちでした。

モエレ沼公園のモエレ山とロードバイク
下りてきて、モエレ山を眺めながら小休止

読み終えて、あらためて思ったこと

このライドのあと、本を読み終えました。

純愛の物語でした。そして作中に、ビートルズの曲が出てきます。

読みながら、頭の中で2曲が流れていました。『All You Need Is Love(愛こそはすべて)』と、『The Fool On The Hill』です。

『The Fool On The Hill』——邦題は「丘の上の馬鹿」です。

The Beatles『The Fool On The Hill』(YouTube公式チャンネルより)

この小説のタイトルは『丘の上の賢人』。そこから来ているのだと思います。

丘の上にひとりでいる人を、馬鹿と見るか、賢人と見るか。

読み終えて、あらためて思いました。あの丘に、登っておいてよかった。

モエレ沼公園への行き方(自転車の場合)

出発 札幌駅(南口 → 構内を押して北口へ)
ルート 北海道大学 → 環状通東 → 北へ
距離 片道 約12km(自転車で1時間弱)
高低差 ほぼ平坦。坂はありません
おすすめの時間 早朝。人がおらず、涼しく、朝もやに出会えることも
公園の設計 イサム・ノグチ
モエレ山 頂上まで道が続いています。頂上は一面の石畳

※開園時間や施設の営業時間は季節によって変わります。お出かけ前にモエレ沼公園の公式サイトでご確認ください。

この日は、このあと丘珠空港へ

モエレ沼公園を出たあと、そのまま丘珠空港へ向かいました。同じ日の話ですが、長くなるので記事を分けています。

豊平川で、足を冷やして終わり

豊平川の流れに足をつけて火照りを冷ます
豊平川で足を冷やして終了

この日の最後は、豊平川でした。

靴を脱いで、火照った足を流れにつけます。

冷たさが、染み渡るようでした。

この川には、思うところがあります。お酒を飲んでいたころ、よくここでビールを飲んでいました。(「ビアガーデン」と呼んでいた日々へ)

同じ川、同じ場所です。それでも、感じ方がまるで違いました。

ビールを飲んでいると、そちらに集中してしまうんです。味と、酔いと、次の一本。体のことは、そっちのけでした。

いまは走ったあとなので、意識が自分の体にだけ向いています。だからただ足が冷たいというだけのことが、やけに深く届きました。

飲んでいたころより、ずいぶん遠くまで走れるようになりました。そして同じ川を、前よりちゃんと感じられるようになりました。

まとめ:12kmで、本の中の丘に立てる

札幌駅から12km。ロードバイクなら1時間かかりません。

その先に、イサム・ノグチが設計した公園があって、小説に出てくる丘があります。

遠くまで行くことだけが、旅ではないのだと思います。

次は、イチョウ並木が金色になったころに走ります。

→ 札幌駅から行けるコースを、距離順にまとめました。【札幌】自転車で行けるサイクリングコース3選|12km・13km・30km、実際に走った記録から

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