【DAHON Vybe D7】車に積んで、旅先を走る|7年使って分かった折りたたみ自転車のちょうどよさ

車のトランクに積んだ折りたたみ自転車と、余市蒸溜所の石造貯蔵庫 腰痛と運動
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車中泊の朝、トランクを開けて折りたたみ自転車を出す。

この瞬間が、私はたまらなく好きです。

使っているのはDAHON Vybe D7。7〜8年前に4〜5万円くらいで買った、いちばん安い部類の折りたたみ自転車です。

ロードバイクなら1日140km走ります。でもこの子で走るのは1日5〜10km。それでも、旅の楽しさは何倍にもなりました。

DAHON Vybe D7。20インチ・外装7段の、いちばん安い部類のモデルです

「だほぷら」が生き甲斐なんです

やっていることは単純です。

目的地まで車で行って、そこから自転車でぷらぷらする。私はこれを勝手に「だほぷら」と呼んでいます。DAHONでぷらぷらするから、だほぷら。

そして正直に言うと、これが生き甲斐になっています。

車だけだと、駐車場から歩ける範囲しか見られません。ロードバイクを積むと大げさになる。その中間がちょうどいいのです。

余市を、まるごと一周した日

いちばん記憶に残っているのは、北海道・余市です。

車を停めて自転車を出し、余市の街をぐるっと全部回りました。

まず向かったのが「肉や」こと須田畜産さん。赤いテントに「肉や」と大きく書かれた、昔ながらの佇まいの精肉店です。ご夫婦で営まれていて、こういうお店に入るときの、あの少し緊張する感じがまたいい。

買ったのはジンギスカンと牛タン。もちろん、です。

そしてそれを、海辺で焼いて食べました。

車で通り過ぎていたら、たぶんこのお店には入っていません。自転車だから停まれた。自転車だから寄り道した。「ぷら」の効能は、まさにここにあります。

断酒していても、蒸溜所は最高に楽しい

余市といえば、ニッカウヰスキー余市蒸溜所です。

ここも自転車で行きました。そして——正直に書きますが、私は3年以上お酒を飲んでいません。

それでも、あそこは最高の場所でした。

理由は、建物です。

敷地に並ぶ貯蔵庫が、すべて石造りなのです。赤い屋根と、ずっしりした石の壁。スコットランドの蒸溜所を思わせる風景が、余市に広がっています。

石造りの貯蔵庫が並ぶ通路。ここが北海道だとは思えません
赤い屋根と、石の壁。この重さがたまりません

しかもこの石、調べてみたら余市特産の軟石でした。

私は札幌軟石が好きで、庭にも敷いているような人間です。同じ「軟石」でも、産地が違えば色も表情も違う。余市の石は少し黄色みがかっていて、札幌のものとはまた別の顔をしていました。

壁のアップ。この石が余市の軟石です

あの重厚な壁を見ているだけで、時間が過ぎていきます。

ちなみに余市蒸溜所の建物は、2022年2月に10棟がまとめて国の重要文化財に指定されています。創業当時の趣きのまま残っていることが評価されたそうです。道理で、見応えがあるわけでした。

アーチ型の入口。石の積み方も見ていて飽きません

飲まなくても、最高に楽しめます。建築として味わえばいい。断酒したから行けなくなる場所なんて、案外ないのだと思います。

(→ 断酒3年で人生が変わった話はこちら札幌軟石にはまっている話はこちら

1日5〜10km。それでいい

DAHONで走る距離は、だいたい1日5〜10kmです。

ロードバイクの感覚からすると、あってないような距離です。でも、これでいいのです。

これは遠くへ行くための道具ではありません。目的地に着いてから、その街を味わうための道具です。

商店街をゆっくり流して、路地を覗いて、海が見えたら停まる。歩くには広すぎて、車では通り過ぎてしまう。その隙間がちょうど5〜10kmなのだと思います。

トランクに積めて、思ったより軽い

使い方はシンプルで、折りたたんでトランクに積むだけです。

折りたたむとこの形に。手順は2段階だけです

Vybe D7の重量は12.3kg。数字だけ見ると重そうですが、実際に持ち上げると軽く感じます。トランクへの積み下ろしも苦になりません。

トランクにすっぽり。これができるかどうかが、いちばん大事でした

折りたたみは、2〜3分

この記事を書くにあたって、あらためて計ってみました。2〜3分でした。

手順は2段階だけ。ハンドルを畳んで、フレームを折る。それだけです。結構ワンタッチ感があります。

さすがに「一瞬でパタン」とはいきませんが、そもそも1日に何度もやる作業ではありません。朝出すときと、夜しまうときの2回だけ。2〜3分なら、まったく気になりません。

正直な弱点:スピードは出ません

いいところばかり書いても仕方がないので、弱点も。

スピードは出ません。20インチの小径車なので、ロードバイクのようにはまったく進みません。長距離を稼ぐ用途には向いていないです。

でも——街中を走る目的なら、むしろ抜群だと思います。

乗り心地は快適ですし、小回りが利く。信号が多くても苦になりません。用途が合っていれば、これ以上の道具はないというタイプの自転車です。

私がこれを選んだ、もうひとつの理由

実はこの自転車、旅のためだけに買ったわけではありませんでした。

私は椎間板ヘルニアで入院した経験があります。退院してしばらく経ってから自転車を再開したのですが、いきなりロードバイクに戻るのが怖かったのです。

その点、折りたたみ自転車はサドルが低くて足がべったり地面につく。ふらついてもすぐ足を出せる。この安心感は大きかった。

詳しくはこちらに書いています。

→ 椎間板ヘルニアでも自転車に乗れる?悪化しない?|入院した私が再開までに踏んだ段階

DAHON Vybe D7 の基本スペック

フレーム アルミ
ホイール 20インチ
変速 外装7段
重量 12.3kg
標準装備 前後泥除け・センタースタンド
私の購入 7〜8年前/4〜5万円程度

※スペックと価格は変わることがあります。購入前に最新情報をご確認ください。

まとめ:遠くへ行かない自転車の、ちょうどよさ

7〜8年使ってきて思うのは、この自転車は「足りている」ということです。

速くない。遠くへも行けない。

それでも、車のトランクに積めるおかげで、旅先の街をまるごと味わえるようになりました。余市の肉やさんに寄って、海辺でジンギスカンを焼いて、蒸溜所の石壁を眺める。あの一日は、車だけでは絶対に成立しませんでした。

もし「車中泊や旅先で使う自転車が欲しい」と考えている方がいたら、高いものでなくて大丈夫です。私のこれは、いちばん安い部類のモデルです。

大事なのは値段ではなく、トランクに積めるかどうかでした。

DAHON Vybe D7

私が使っているモデルです。色はいくつかあるので、お好みで。

※在庫状況や価格は変動します。リンク先で最新の情報をご確認ください。

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→ チセヌプリ登山と五色温泉|泊村の無人海岸で車中泊〜ニセコ雲海の絶景

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