【札幌軟石】札幌市資料館は入館無料|旧札幌控訴院、現存最大級の軟石建築を見てきた

札幌市資料館の外観、木枠の窓からの眺め、刑事法廷展示室、軟石の壁 アート・DIY
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前の日、私は石山緑地にいました。札幌軟石の採石場だった場所です。

そこの説明板に、軟石でできた建物として名前が挙がっていたのが札幌市資料館(旧札幌控訴院庁舎)でした。

翌日の夕方、その建物に入ってきました。

札幌市資料館(旧札幌控訴院庁舎)の外観
札幌市資料館。大正15年(1926年)に札幌控訴院として建てられました

札幌軟石の建物としては、現存最大級

大通公園の西のはしから見た札幌市資料館
大通公園の西のはしに建っています

大通公園の西のはし、大通西13丁目に建っています。札幌軟石の建物としては現存最大級で、2020年に国の重要文化財になりました。

登録有形文化財のプレート
壁にはめられた登録有形文化財のプレート

壁を見て、石山緑地を思い出しました

札幌軟石を積んだ壁を見上げたところ
石を積んだ壁を見上げる

石山緑地の説明板には、石工の仕事がこう書かれていました。つるはしを振る回数は1日5万回。形を整える「野取り」では、角が欠けたらその石は全部使えなくなる。

壁の軟石に刻まれた模様
壁の石に刻まれた模様
軒まわりの軟石の細工
軒まわりの細工

目の前の壁は、その仕事が何千個も積み上がったものです。角のひとつも欠けないまま、100年ここに立っています。

→ 【札幌軟石】石山緑地は軟石の聖地|採石場跡の公園、朝6時のネガティブマウンドはラピュタの世界

中に入ります(入館無料)

札幌市資料館の玄関ホールのアーチ状の壁と丸い装飾
玄関ホール。アーチ状の壁に、丸い装飾がついています
階段とステンドグラス
階段とステンドグラス

刑事法廷展示室

刑事法廷展示室
創建当時の法廷を復元した刑事法廷展示室

映画やニュースで見る、そのものでした。

刑事法廷展示室の判事席
判事席

見学しながら、法にまつわる3つのものを思い浮かべていました。

  • 正面玄関の、目隠しをされた法の女神
  • 左右の、公平を表す天秤
  • 奥の壁の、真実を照らす鏡

この3つは、正面玄関の上に彫られています。

札幌市資料館の正面玄関の上にある、目隠しをした女神と天秤の彫刻
中央に目隠しをした女神、その左右に天秤。いちばん上の破風にある丸いものが、真実を照らす鏡です
左に天秤、上に丸い鏡、右に目隠しをした女神の彫刻
左に天秤、上の破風に丸い鏡、右に目を布で覆われた女神

見上げてから中に入ると、法廷の見え方が変わります。

裁く場所というのは、こういう形をしているのかと思いました。

札幌軟石のコーナー

札幌軟石の展示パネル
札幌軟石の展示パネル
札幌軟石の仕上げ見本
仕上げの違う軟石の見本。触って比べられます

石の仕上げの見本が並んでいました。うちの床や敷石の表情が、どの仕上げに近いのかを考えながら見ました。

明治後期の札幌軟石の切り出しを再現した模型
明治後期の切り出しを再現した模型

石山緑地で説明板を読んだ「堀切り」「小割り」「野取り」の作業が、模型になっていました。

札幌硬石・軟石マップ
札幌硬石・軟石マップ
展示の地図。石山の「札幌軟石採石場」と石山緑地
石山のあたりを拡大。「札幌軟石採石場」の矢印が指しているのが、石山緑地です

矢印が指しているのは、石山緑地そのものです。あの公園が、かつての採石場でした。

前の日に自転車で立っていた場所が、この地図では「札幌軟石採石場」と書かれている。公園と採石場が、同じ場所だと目で確かめられました。

札幌軟石は、北海道遺産になっています

札幌軟石が北海道遺産になったことを伝える掲示
「札幌軟石が北海道遺産となりました!」の掲示

展示の中に、こんな掲示がありました。札幌軟石は2018年に北海道遺産(第3回選定)に選ばれています。

選ばれた理由には、こう書かれていました(北海道遺産のホームページより、として掲示されていたものです)。

開拓使が廉価な不燃建築建材として軟石の使用を勧め、札幌の倉庫や商店の蔵などを中心に数多く普及し、北海道の産業と暮らしを支えた石文化として評価しました。今も、札幌市内最大の産出地であった石山地区では、採掘が続けられるとともに「石山緑地」として再利用されており……

選定の理由に、石山緑地の名前が出てきます。前の日に自転車で行った、あの場所です。

2階の木枠の窓から

2階の木枠の窓から見た外の風景
2階の木枠の窓から見た外の風景

この日、いちばん心が動いたのがここでした。

木枠の窓から外を眺めると、外国にいるのかと錯覚するような情景でした。昔ながらの窓ごしに見る軟石は、また違って見えます。とても素敵でした。

軟石のアロマストーンが、ガチャで売られていました

札幌軟石の3wayアロマストーンのガチャ
「札幌軟石 3wayアロマストーン」のガチャ

館内に、「札幌軟石 3wayアロマストーン」のガチャがありました。1回500円。「軟石や」という方が作って販売しているそうです。

私も、軟石をアロマストーンとして使っています。端材の中から形の気に入ったものを選んで、オイルを垂らすだけ。石が香りを吸って、ゆっくり広げてくれます。

同じ石が、同じ使われ方をしてガチャに入っている。「やっぱりこの石は、香りと相性がいいんだ」と、うれしくなりました。

→ 【札幌軟石】アロマストーンを手づくり|骨董市の鉄馬オブジェと組み合わせたインテリア

カフェでひと休み

カフェのコーラとイサム・ノグチ生誕100年の本
コーラと、イサム・ノグチ生誕100年の本

館内のカフェでコーラを飲みました(250円)。

テーブルに置いてあったのが、イサム・ノグチ生誕100年の本。大判の本で、モエレ沼公園のことがたくさん綴られていました。ほかにもアート関連の本がたくさん置いてあります。

モエレ沼公園も、自転車で行った場所です。

→ 【札幌】モエレ沼公園のモエレ山に自転車で登った|原田マハの小説を読んで行きたくなった

裏にまわると、もうひとつの顔があります

札幌市資料館の裏側の外観
裏側の外観。丸く張り出した部分があります

正面の写真はよく見かけますが、裏の顔を見たことがある方は少ないと思います。

丸く張り出した壁、小さな入口、木漏れ日。こちらの顔も、とても素敵でした。

裏庭のイチイ(オンコ)

裏庭のイチイ(オンコ)の木
裏庭に立つイチイの木

建物の裏に、大きなイチイの木がありました。北海道ではオンコと呼びます。

中が空洞になったイチイの幹と、茂る葉
幹の中は空洞。それでも上では葉が茂っています

幹の中が空洞になっていました。病気なのかもしれません。それでも力強く、たくさんの葉を茂らせている。そのことに感動しました。

行ってみて分かったこと

  • 入館無料です
  • 館内の撮影はできます。事務室の方に確認しました。ただしいちばん奥の「おおば比呂司記念館」だけは撮影できません
  • 私が行ったのは午後3時ごろ。観光客の方が多くいらしていました

基本情報

札幌市資料館の看板
札幌市資料館の看板
名前 札幌市資料館(旧札幌控訴院庁舎)
所在地 〒060-0042 札幌市中央区大通西13丁目
電話 011-251-0731
公式サイト s-shiryokan.jp
建築年 大正15年(1926年)
構造 れんがと札幌軟石の組積造
指定 2020年、国の重要文化財
入館料 無料
開館 9:00〜19:00
休館 月曜(祝休日の場合は翌平日)、年末年始

※情報は2026年9月時点のものです。開館日や展示の内容は変わることがあります。お出かけ前にご確認ください。

石の道が、つながりました

石山で切り出されて、馬車鉄道で運ばれて、建物になった。

その道のりを、採石場の跡 → 玉ねぎ倉庫 → この建物と、自分の足でたどることになりました。我が家の床や敷石も、その道の先にある石です。

→ 【札幌軟石】旧沼田家倉庫|玉ねぎを収めた石の倉庫で、珈琲を飲む(宮田屋 東苗穂店)

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